基礎化粧品に大切なこと(1)浸透力の話

最近話題になっている「化粧品の有効成分は皮膚に浸透してなかった!」っていうRichard Guy教授の弁。これはけっこう衝撃的だったので、がっかりしてしまった方も大勢いるのではないでしょうか?そうです!!化粧品の中にどんなに有効な成分が配合されていても、浸透しなければ使用感と満足感があるだけで無意味です。

しかしながら、管理人から言わせていただくと「そんなことは、分かってる!!」って思うわけです。考えてもみて下さい、そう簡単に私たちの皮膚から色々なものが浸透してしまったら、絶対に健康ではいられません。子供が大好きな砂場遊びだってさせてあげられません。でも、肌に傷などがない健康な状態ならば、たとえ大腸菌だらけの水たまりに足を漬けても大丈夫なわけです。

そこで考えて欲しいのは、海で長い時間遊んでいたら長風呂した時と同じように指とかがふやけますよね?ってことは、H2O(水)は肌に浸透するわけです。でも他の人体に有害な物質は、4つの層から成り立っている皮膚構造に守られて浸透してこない。こういう意味では大変ありがたく、神様はすごい発明をしてくれているんですね!

たとえば、みんな知ってる「コラーゲン」。分子量がわりと?小さいのですが、そのまんま皮膚につけてもまだまだ大きすぎて浸透しません。だからシワを伸ばすために、美容皮膚科でヒアルロン酸(コラーゲンよりももっと分子量が大きい)を注射するんです。

さらに、皮膚の一番上の強力バリアである角質層は、水溶性のものよりも脂溶性の方が浸透させやすいんです。このことをとっかかりに様々な研究もなされていて、癌患者さんに使われる麻薬系鎮痛剤(飲み薬)を久光製薬さんは、湿布(貼り薬)にして実用化して病院でも使われるようになっています。久光製薬さんがとっかかりにしたかどうかは私の想像ですが、とにかく皮膚に貼って麻薬系鎮痛薬が全身に効くわけですから、皮膚から浸透しているってことです。スゴイ技術だと思いませんか?

だから、化粧品メーカーも大金を投資して浸透技術を開発しているわけですよ。大きさについて言えば、有名どころでは、富士フィルム(松田聖子さんなどがCMしてる)の化粧品アスタリフト。「Wナノ」×「美白」ってやつです。要するには、恐ろしく小さいわけです。ちなみに、1ナノ=10000分の1mm。もちろん大きさだけではないでしょうが、この技術で角層まで浸透します。食器洗いの洗剤でもナノ洗浄のテレビCMも見かけます。

他にも、このサイトでおすすめ美白化粧品として紹介している>>ビーグレン ホワイトケアは、はQsome(キューソーム)と呼ばれる浸透技術が使われています。麻酔などに使われている肌の奥まで成分を浸透させる技術です。麻酔を皮膚に打つたら、血管ではなくても効きますよね?おでこのケガを縫うとか・・・。この技術を開発したのがビーグレンのケリー博士で、化粧品開発に応用したスグレモノ。化粧品の浸透力ではトップレベルですから、実際にシミを消す効果もかなり早いです。

ついでですけど、上記の分子量の話「コラーゲン」よりもっと大きいヒアルロン酸を針状に結晶化させて浸透させようと開発された>>ダーマフィラーは、マイクロニードル技術というものを使っています。パックを貼るとチクチクしますが、朝起きると(浸透するのに5時間かかる)針のような突起は無くなっています。ヒアルロン酸注射をしたら、4万円前後の治療費がかかりますから、1回分が2000円の部分パックは高価ですが安いのかもしれません。

このように現在では、かなり優秀な浸透力を持った基礎化粧品も開発されているので、まばゆいばかりの美肌女性が溢れる時代が来ると楽しみにしてよいと考えています。

確かに、ドラッグストアの店頭に置いてある安価な基礎化粧品の中や、たとえ高価な化粧品の中にも有効な成分だけが色濃く宣伝されていて、浸透力がまったく期待できない商品が多いことは事実であることは間違いありません。一般の消費者にとっては、判断するすべは本当に少なくて表示全成分をどれだけ調べても、化粧品材料屋さんから仕入れる時点で入っている成分は表示されていないことが多いので分かりにくいのです。

たとえば「〇〇原液100%」って美容液がありますね。材料屋さんが納入するのが「〇〇原液の30%に防腐剤や水分・・etc」だったりします(※原液100%の材料もあります)。化粧品に加工しやすくするためや安定させるための処置なので、当然なんですけれど・・・。しかし、材料屋さんから仕入れた原液をそのまま使用していることで「〇〇原液100%」と宣伝して販売している商品も一部あるようです。

こうなると、大手メーカーの信用しか判断材料としてはなくなってしまいますね~。さらに、その材料を安定させる必要があって混ぜてある添加物の場合には、成分表示に書かなくても許されることになっていますから、かなり複雑です!!この話は別途まとめてお話しする予定でおります。

参考記事⇒基礎化粧品に大切なこと(2)防腐剤の話

参考記事⇒基礎化粧品に大切なこと(3)オーガニックの話

参考記事⇒基礎化粧品に大切なこと(4)界面活性剤の話

参考記事⇒基礎化粧品に大切なこと(5)成分表示の話

※ 追記!
原液100%の話は、「絶対わからない」ってわが社の女子が言うので、念のために追記します。

たとえば、わが社では「過酸化水素水」を使うので、材料屋さんに注文の電話を入れます。すると担当者が「原液ね?」っと確認してきます。「そうです」と返事をします。

この場合の「原液ね?」=「30%の水溶液」って意味です。この「30%の水溶液」というのは、一般の人では買うことが出来ない劇物です。この過酸化水素水が3%の水溶液なら、みなさんご存知の消毒用の「オキシフル」ってわけです。

少しだけ理屈っぽくなって反省しています。最後まで読んでくれて、ありがとう。